背景と課題
同社は華東エリアの自動車部品メーカーです。従業員約 300 名で、自動車メーカーや一次サプライヤー向けにプレス部品と射出成形品を製造しています。財務・在庫管理には用友 ERP を導入済みでしたが、現場は独立した MES で工順と設備データを管理しており、両システム間に連携がありません。毎日、担当者が MES から出庫と完成実績のレポートを書き出し、ERP へ手入力する二重作業が常態化していました。
その結果、月次締めには 5 日を要し、経理は月末に現場の消費実績の確認に追われました。現場の実際の払い出しと帳簿在庫は長らく合わず、棚卸差異の原因も説明できない状態です。仕掛かりや工程コストの即時データがないため、見積もりや受注の判断は経験に頼っていました。
ソリューション
「導入+カスタマイズ+システム連携」の三層で進めました。まず用友製品の導入とパラメータ設定により、在庫と原価集計のルールを生産管理の実態に合わせます。次にカスタマイズ開発で、現場消費の集計表や工程別原価表など、個別の伝票・帳票を追加しました。最後に MES と用友のインターフェースを開発し、設備データ・工順の進捗・出庫戻しを ERP へ自動反映。現場データの二重入力をなくしました。
本番切替は並行運用から開始しています。1 か月の二重運用で差異を照合し、帳簿と実在庫の一致を確認してから切り替えました。経理と現場にはそれぞれ操作研修を実施しています。
導入効果
- 月次締めは 5 日から 1 日へ短縮し、月末の締め集中作業が解消しました(サンプル数値、要確認)。
- 在庫の帳簿整合率は約 92% から 98% へ向上し、棚卸差異の追跡が可能になりました(サンプル数値、要確認)。
- 出庫・完成実績・工順データの手入力はゼロになりました(サンプル数値、要確認)。
- 経理と製造が同一のリアルタイムデータを共有し、仕掛かりと工程コストをいつでも確認できます。